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2026/8/17

マーケティング役立ちコラム

「〇〇といえばウチ!」を作るには?中小企業でもできる第一想起(思い出してもらう)のマーケティング戦略

「なんで既に有名な企業なのにあんなに広告を出すんだろう」
「誰もが知ってる企業なんだからもう広告なんて必要ないんじゃない?」
そう思ったことはありませんか?
実はその理由は「思い浮かべてもらう」「思い出してもらう」ためにあります。

「◯◯したいな」「◯◯といえば」そう思ったときに、その人が一番最初に思い浮かぶこと。それを第一想起といいます。

例えば、

「カップラーメンといえば?◯◯でしょ。」
「コーヒーが飲みたいな...そうだ◯◯に行こう!」
「テレビが壊れちゃった...◯◯に行かなきゃ!」
「新しいスニーカーが欲しいな。やっぱ〇〇かなー」

皆さんはどの商品・企業が浮かびましたか?
ちなみに私は
「カップラーメンといえば?カップヌードル(日清)でしょ。」
「コーヒーが飲みたいな...そうだコンビニに行こう!」
「テレビが壊れちゃった...コジマに行かなきゃ!」
「新しいスニーカーが欲しいな。やっぱニューバランスかなー。」
でした。

皆さんの中にはカップラーメンではマルちゃんかもしれませんし、
コーヒーについてはコンビニかもしれません。
テレビだとヤマダ電機やエディオンかもしれませんね。
スニーカーならナイキ、アディダス、プーマなんかもありますね。

人によって思い浮かぶものはそれぞれですが、この第一想起はマーケティングにおいて重要な要素となります。
今回はこの第一想起について説明していきたいと思います。


世界で一番美味しいレストランでも思い出してもらわなければ続かない

ここであなたに質問があります。
あなたが過去に行った少し高いけど、人生で一番美味しいレストランを思い浮かべてください。
今思い浮かべたレストランのことを思い出したのはいつぶりですか?
多くの人はかなり期間が空いているのではないでしょうか。
もしかしたら思い浮かんだけど、名前が思い出せない人もいるかも知れません。

ここで分かるのは人間が思い出すにはきっかけが必要だということです。
実はどんなに味が美味しいレストランでも、広告やPRをまったく使わず経営を持続させるのは難しいと言われています。これは先程の思い出すためのきっかけが無くなってしまうためです。世の中にはたくさんのお店や商品で溢れています。放っておくと新しいお店や商品に興味を惹かれ、接点が無くなったお店はどんどん忘れられ、来店してくれたお客様の頭の中で「美味しいレストラン」というイスに別のお店の記憶が上書きされてしまうのです。


お客様の頭の中でのイス取り合戦!

実はマーケティングの世界では第一想起を獲得することはとても重要なことと言われています。それは人が何かを欲しいと思った時一番最初に思い浮かぶことは、購入する際の選択肢として入る可能性が高いからです。

そのため、企業はあの手この手で、人々に印象付けるマーケティング戦略を実行しています。

それはまるで「◯◯といえば」というお客様の頭の中にあるたった一つのイスを取り合う争いのようなものです。ではどのような戦略があるのでしょうか。

日清カップヌードルのCM

例えば私が「カップラーメンといえば」で真っ先に思い浮かんだのは「日清のカップヌードル」でした。

カップヌードルといえば、一見すると何のCMか分からない奇抜なCMで有名です。
でもCMを見て「何が言いたいのか分からない」と思った人も多いのではないでしょうか。しかし、一見すると何の効果も得られないと思ってしまいますが、きちんと狙いがあるのです。奇抜なCMを配信することで、人々の日常の中で話題に上がりやすくなり、カップヌードルの商品名は浸透していきます。
そしていざ、「カップラーメンが食べたい」と思ったときに「カップヌードル」を思い出してもらうのです。

レッドブルのプロモーションPV

エナジードリンクのレッドブルは、スケートボードやBMX(バイク)など若者に人気のあるスポーツをしているアスリートのスポンサーとして支援しています。そこで撮影された動画を配信することで、レッドブルの若者からの絶大な支持を受けています。

栄養ドリンクとして後発にも関わらず、そのイメージ戦略によって急成長していきました。今では若者だけでなく、一般的にも認知が広がっています。

この戦略は、ナイキやアディダスなどのブランド戦略としても使用されています。

沖縄で台風で思い浮かべるスーパーといえば?

上記の質問で沖縄の人なら必ず答えるであろう有名なスーパーがあります。
「ユニオン」は台風時でも絶対にお店を閉めないことで有名となっていました。
ある日、とても大きな台風が上陸すると判明した時、今までお店を閉めなかったユニオンが閉めると発表したのです。

そのことで沖縄では「あのユニオンが閉めるってよ!この台風はヤバい!」と県民に危機意識をもたらしたほどです。その力は凄まじくSNSで大きく拡散され大きな話題となりました。

これは意図的な戦略ではないかもしれませんが、そもそも「いつでも開いているお店」という第一想起があったからこその話題でしょう。


小さなお店では第一想起のマーケティングは無理?

上記の例を見てみるとどの企業も一定の規模を持っているため大規模な戦略が可能となっています。では小さなお店ではこういった第一想起のマーケティングは無理なのでしょうか。結論から言うと同じ戦略を取るのは予算などを考えると難しいと言わざるを得ません。ただし、工夫をすることで小さな規模で行うことは可能だと考えています。ここではその一例をご紹介していきます。

・SNS・サイト記事での積極的な配信

現代では広告を打たなくてもお客様との接点を持つことが可能な時代となっています。その代表格がSNSです。自らの商品や出来事、想いを発信することでお客様の認知拡大に繋げることができます。また、専門的な知識をサイトなどで記事にすることで、専門性をPRし、いざその商品が必要となったときに思い出してもらう可能性もあります。

・特定のシーンに狙いを絞る

先ほど「コーヒーが飲みたい」と考えた場合、私の場合は「コンビニ」が真っ先に浮かびました。しかし「贅沢したいなと思うときに飲みたいコーヒーは?」と聞かれた場合、真っ先に浮かぶのは「スターバックス」です。これは、同じコーヒーでも特定のシーン(条件)が加えられた場合には頭の中で新たなイスが用意され、別の企業が座っているためです。これは小さなお店でも応用が可能です。

例えば、

「豊見城市(特定エリア)で◯◯といえば」
「彼女の誕生日(特定のシーン)に連れて行くレストランなら◯◯」
「沖縄そばといえば◯◯」

など、特定のエリアやシーン、商品カテゴリで絞られた第一想起であればイスを獲得できる可能性が上がります。

先ほど例に挙げた「台風でも閉まらない沖縄のお店といえば」もこの特定のシーンに挙げられます。この戦略では広告だけではなく、店舗などでの接客や料理などでも狙える可能性があります。

・口コミを増やす工夫

口コミやレビューも第一想起に大きな影響を与えます。

例えば友達と話していて「この前、◯◯ってカフェに行ったんだけど、店員さんがイケメンで接客もとても良かったよ!」と教えてもらったとします。

ある日あなたは、お休みの日にカフェに行きたくなり、ふと「そうだ!この前教えてもらったカフェに行ってみよう!」教えてもらったカフェを思い出しました。

このように、第三者からの評価が第一想起に影響を与えることもあるのです。

・キャッチーなメッセージの発信

「タラッタッタッタ―♪」

上記の文字を頭で読み上げてみてどのお店が浮かびましたか?
正解は「マクドナルド」です。

なぜかこの音楽を聞くとそのお店を思い浮かべてしまう。これも思い出してもらうための仕掛けです。
マクドナルドだけではなくコンビニの音楽だったりも同じです。

それ以外にもキャッチコピーや歌によって思い出すものもあります。

「やっちゃえ◯◯」→日産
「カーといえば◯◯」→グー
「あなたとコンビに◯◯」→ファミリーマート
「お値段以上◯◯」→ニトリ
「◯◯ならやってます!」→ユニオン
「吸引力の変わらないただ一つの掃除機◯◯」→ダイソン
「お母さんの味、手作りの味」→沖縄製粉
「パパパパパパパパイナップル ♪」→ナゴパイナップルパーク
「さんかくお屋根、赤い屋根~♪」→メイクマン

このように広告を検討する際に、全ての広告に一貫したメッセージを入れることでも企業や商品を思い浮かべる可能性が上がります。

・既存のお客様へのアプローチ

例えば、来店してくれたことのあるお客様や、クライアントに対して、直接アプローチすることも思い出してもらうための施策になります。

きちんと顧客リストとして情報を取得していれば、誕生日の月に「特別割引券」を贈ることで、最近利用していなかったお客様に「思い出して」もらうことができます。また企業としては有益な情報を作成し、メルマガとして配信することも可能でしょう。


まとめ

いかがでしたでしょうか。世の中の有名な企業がなぜ有名になった後も広告を使い続けるのかが理解していただけたのではないでしょうか。どんなに有名な企業でも広告を全て辞めてしまえばいつかは忘れられてしまいます。それほど第一想起を大切にしているのですね。

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金城 輝仁

大学卒業後、求人出版会社へ就職。20年ほど紙を中心とした制作物を手掛けた後、IT企業へ転職。Webデザイナーの経験を経て、現在はフリーランスとして活動。様々な領域のフリーランスと協力し活動を行っている。

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